世界大百科事典(旧版)内のラウレンツィア図書館の言及
【階段】より
…レオナルド・ダ・ビンチの創案になるという,互いにからまりあって上昇する二重らせんの階段も現れたが,しかし,まだ建築の内部空間とは切り離された孤立した部分として扱われており,外部階段の場合のような空間の結節点となることは少なかった。そうした中では,ミケランジェロの設計になるラウレンツィア図書館の階段は,外部階段のもつ儀式的性格を大胆に建築内部にもち込み,同時に空間のはげしい動きを表現した希有な例である。バロックの建築家たちは,こうしたミケランジェロの手法をさらにおし進め,複雑な曲線的要素を取り込み巧みな透視図法的効果を加えた。…
※「ラウレンツィア図書館」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」