世界大百科事典(旧版)内のラウンズベリー,F.G.の言及
【親族名称】より
…また,オマハ型親族名称に分類される名称体系を比較すると,母の兄弟とその息子が同一名称で呼ばれることを除くと偏差が著しく,体系全体としての共通性がないとした。グディナフWard H.GoodenoughやラウンズベリーFloyd G.Lounsburyは親族名称を,親族関係者という意味領域が比較的多数の語彙によって範疇化される民俗分類の体系であるとして,各語彙に中心的意味を設定し,多義的名称も限られた拡大・還元の規則によって構成されるとした。ラウンズベリーによれば,クロウ・オマハ両類型は世代斜行(異世代の親族的範疇が一つの名称でくくられる形式)の規則によってそれぞれ4亜型に分類されるという。…
【認識人類学】より
…その方法上の特徴は〈内側の視点insider’s view〉と〈民俗範疇folk category〉の重視という2点に要約される。 1955年にコンクリンH.C.Conklinはミンドロ島(フィリピン)のハヌノー・マンヤン族における植物の分類体系の研究を発表し,その翌年には,グディナフW.H.GoodenoughとラウンズベリーF.G.Lounsburyがそれぞれ独立に,親族名称を,親族関係者が系譜的に配列される意味の(言語の)体系としてとらえ,その内的構造を分析する研究を発表した。この時期が認識人類学の出発点と考えられている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」