世界大百科事典(旧版)内のラブリスの言及
【エーゲ文明】より
…クレタ文明をミノス文明とも呼ぶのは,伝説上の王ミノスにちなむ。クレタ人の信仰は豊穣生産の女神が主で,自然崇拝が行われ,双刃の斧(ラブリス)と聖なる角がしきりに見られる。 この頃の建築,壁画,陶器,工芸品は,エジプトなどに学ぶところが多いが,それとは全く別な特性をもつ,質の高い創造物だった。…
【斧】より
…さらに,斧には斧身の一端に縦斧の刃,他端に横斧の刃をそなえつけた縦横両用斧axe‐adze(ハンガリー青銅器時代),斧身の両端に縦斧の刃をつけた両頭斧(両頭縦斧double‐axe)がある。後者は戦闘用の斧(闘斧battle‐axe)としても名高く(ヨーロッパ新石器時代後期~青銅器時代),また,ミノス文明では祭儀用に発達してラブリスlabrysとよばれ,宗教上のシンボルとなった。 斧身は使用中に脱落しないように柄にしっかり着装しなければならない。…
【青銅器】より
…ハンガリーの柄穴は斧頭の中央にあり,アジアのように基部に柄穴のあるものを,ヨーロッパではとくにシシリー型と呼ぶことがある。その他,双頭斧(ラブリス)と呼ばれる特殊な斧がある。台形斧を左右1対とし,中央に柄を通したもので,前期ミノス文化に出現する。…
※「ラブリス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」