世界大百科事典(旧版)内のルサールカの言及
【スラブ神話】より
… 以上あげたもの以外に,歴史上の人物が神格化した例として東スラブのキイKii,シチェークShchek,ホリフKhoriv,西スラブのツェフTsekh,リャフLyakh,クラクKrakなど共同体の始祖となった系譜上の英雄があり,神話的叙事詩に登場する。またロシアの魔女ヤガーばあさん,不死のコシチェーイ老人,寒さのモローズ爺といった昔話に登場する存在,民間信仰に現れる自然と文化の現象にちなんだ多くの精霊(ロシアの水の精ボジャノーイVodyanoi,森の精レーシーLeshii,家の精ドモボーイDomovoi,水と森の精ルサールカRusalkaなど)もスラブの神話世界を構成する。こうした昔話の形象や精霊はかつてはより大きな異教的神格であったと想像される。…
【ロシア】より
…ボジャノーイを怒らせずに豊漁を確保するため,水の精が冬眠からさめたころ犠牲をささげる風習もあった。ルサールカrusalkaも水の精であるが,ボジャノーイの妻と考える所と,まったく無関係とみていた所とがあった。ルサールカになるのは,身投げした娘や洗礼を受ける前に死んだ嬰児である。…
※「ルサールカ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」