世界大百科事典(旧版)内のルートン,B.の言及
【怪奇映画】より
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[ユニバーサルとRKO]
ユニバーサル映画は,〈ミイラ〉〈透明人間〉〈狼男〉などの怪奇シリーズを次々に送り出したが,やがて衰退し,40年代の後期まで細々と命脈を保っていたが,ついには同社のアボット=コステロ喜劇に,まとめてゲスト出演(《凸凹フランケンシュタインの巻》1948)という形となった。デビッド・パイリーによれば,1934年以後,ヘーズ・オフィス(ハリウッドの自主検閲機関)によって怪奇映画が〈不道徳〉のレッテルをはられて以来,下り坂となり,例外的に40年代に,RKO映画のバル・ルートン製作の低コストによる〈雰囲気スリラー〉(ジャック・ターナー監督《キャット・ピープル》1942,《生と死の間》1943。ロバート・ワイズ監督《幽霊屋敷の呪い》1944,《死体を売る男》1945,など)があり,また,トッド・ブラウニング監督《悪魔の人形》(1936),ローランド・V.リー監督の《フランケンシュタインの復活》(1939,カーロフ最後のモンスター役),ロバート・シオドマーク監督のドラキュラ物《夜の悪魔》(1943)等々が,ジャンルの伝統を守り続けたが,そのほかはリメークが主で,結局,二流のジャンルに堕したという。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」