世界大百科事典(旧版)内のレイシオ・デシデンダイの言及
【法解釈学】より
…したがって,現実に裁判規範として機能している実定法の具体的意味内容を知るためには,判例を無視することはできなくなっており,判例研究は,その意義や方法についてはかなりの見解の相違もみられるが,法解釈学の現実の活動のなかでしだいに比重を高めてきている。 判例研究のおもな任務は,判決のなかから判例として先例的拘束力をもつ一般的規準(英米法ではレイシオ・デシデンダイratio decidendiとよばれる)を抽出し,実定法体系のなかでどのような位置を占め,制定法のどの部分をどのように補完ないし変更しているかを明らかにすることである。また,たんに将来の裁判の予測だけでなく,判例に対して批判的な論評を加えることによって,より正義にかなった合理的な裁判規範の形成に働きかけることも,その目的とすべきである。…
※「レイシオ・デシデンダイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」