世界大百科事典(旧版)内のログ・ローリングの言及
【政策】より
…そこに登場する多様な行為者(アクター)相互間では,競争ないし紛争関係に立つ相手側の同意を取りつけるためにさまざまなスタイルの戦略・戦術が駆使されるが,いわゆる圧力政治もしくは利益政治の体系にあって多用されるのが〈政治的バーゲニング〉である。すなわち,政策意図や政策内容に関して部分的に食違いがある場合に,当事者が譲歩したときと譲歩しなかったときの利害得失をそれぞれ計算し,譲歩したほうが双方にとって〈よりまし〉であれば相互に歩み寄って妥協しあうとか,政策意図にずれがあっても,当事者のそれぞれが相手側の要望を容認し,その要望に対する支持を交換しあうことによって,双方の要望を一括して政策内容に盛り込み,その政策の実現を図る戦略(ログ・ローリングlog rolling)などが,その代表例である。ただしかし,この政策形成過程に登場するアクターの顔ぶれや繰り広げられる相互作用のパターンは,問題となる政策の類型によっても,非政府集団を含む広義の政策決定機構の構成によっても異なったものとなる。…
※「ログ・ローリング」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」