世界大百科事典(旧版)内のロテノイドの言及
【殺虫剤】より
…このように殺虫剤には,神経における刺激伝達の攪乱を主要な殺虫機構としているものが多い。 一方,ロテノイドは,電子伝達系を阻害することによってATPの生成を阻害する,いわゆるエネルギー代謝阻害を主要な殺虫機構とする。昆虫成長制御剤の多くは,昆虫の表皮の主成分であるキチンの生合成を阻害する薬剤である。…
【ロテノン】より
…ロテノンは細胞呼吸を阻害し,エネルギーの取得を妨げることによって殺虫作用を示すことが証明されている。デリス属およびその近縁の植物からはロテノンのほかに,スマトロール,デグエリンなど十数種の同族体(ロテノイド)が得られているが,ロテノンの殺虫活性が最も強い。実用にはデリス剤あるいはロテノン剤(商品名デリス,デトール,デリコン)として,ロテノン2~3%を含む乳剤,粉剤として使用される。…
※「ロテノイド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」