世界大百科事典(旧版)内のワイマール古典主義の言及
【ドイツ文学】より
…解放への希求はフランス大革命がその先例を示すことになるが,革命の現場から残酷な知らせがつぎつぎに伝えられると,理念に賛同していたドイツの知識人も,革命の実行に対しては疑惑を抱くようになり,その傾向はナポレオン指揮下のフランス軍がドイツに侵攻するに及んで,ますます強くなった。この時代背景のもとに,過激な行動を排し,個人の内面的な形成によって調和ある人間性の実現をめざそうとするワイマール古典主義が成立する。主としてゲーテとシラーの演劇において完成され,散文では《ウィルヘルム・マイスターの修業時代》のような教養小説で展開されていくのがそれである。…
※「ワイマール古典主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」