ワルダイエル扁桃輪(読み)わるだいえるへんとうりん

世界大百科事典(旧版)内のワルダイエル扁桃輪の言及

【咽頭】より

…その他の空気呼吸をする脊椎動物つまり有羊膜類では,咽頭囊は原則として外通せず,えらは発生せず,成長とともに退化消失するが,その付近の組織から種々のいわゆる鰓性器官が分化する。爬虫類・鳥類でもほぼ同様だが,哺乳類の咽頭は,鼻腔,口腔と喉頭の間にあって呼吸ならびに食物の通路としてたいせつな十字路のような部分であり,ヒトでは,抗体をつくって生体を防御する扁桃などのリンパ組織が杯状に配置され(ワルダイエル扁桃輪),神経の分布が緻密(ちみつ)である。また種々の筋肉が協調して嚥下をつかさどる。…

【扁桃】より

…同じような組織に咽頭扁桃(アデノイド),耳管扁桃,舌扁桃,中間扁桃,咽頭側索,咽後リンパ濾胞などがあり,呼吸ならびに消化器の第1関門である咽頭において環状を成す。ワルダイエル扁桃輪Waldeyer’s tonsillar ringと呼ばれるこれらリンパ組織は,細菌などの抗原をとりこみ,抗体をつくって生体の防御に当たる。会社の玄関に陣取り,不審者をチェックするガードマンのような存在と考えてよい。…

※「ワルダイエル扁桃輪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」