アンダハツビルト(読み)あんだはつびると

世界大百科事典(旧版)内のアンダハツビルトの言及

【ドイツ美術】より

…ラテン系民族の壮麗華美な外形を求める志向とは異なって,プロテスタンティズムを信奉する厳格で質素な北方の人々は,直接自己の内面へ沈潜する神秘的傾向が強く,小芸術たる版画はいわばこの内的沈潜と瞑想の私的発露の場でもあった。その点で,個人的,神秘的心情から生まれた中世の〈アンダハツビルトAndachtsbild〉(祈禱像)も,はなはだドイツ的な創造物であったといわなければならない。
【中世】

[カロリング朝――カール大帝と古代文化復興]
 今日のドイツの起源は8世紀のカール大帝(シャルルマーニュ)の時期にまでさかのぼる。…

【ピエタ】より

…14世紀初頭にドイツで創出された新しい図像で,埋葬する前にわが子を抱きしめて最後の別れを告げる聖母を,説話の時間的・空間的関係から切り離して独立像に仕立てたもの。中世末期に出現したいわゆる〈アンダハツビルトAndachtsbild(祈念像)〉の一つで,個人が自己の魂の救済を願ってその前で祈ることを目的として作られた。ドイツでは〈フェスパービルトVesperbild(夕べの祈りの像)〉と呼ばれ,これは埋葬の祈りが聖金曜日の夕べにささげられることに由来する。…

※「アンダハツビルト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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