世界大百科事典(旧版)内のウィグナー解放の言及
【黒鉛】より
…これを黒鉛と混合してペレットとし,さらに黒鉛球の中に封入して燃料体とするものや,粒子を黒鉛と混合したものを棒状に成形して燃料棒とし,これを多数の孔のあいた大きな黒鉛ブロックの中に入れて炉心を構成するものなどがある。黒鉛は高温で中性子の照射を受けたときには安定であるが,比較的低温で照射されると内部にひずみエネルギーが蓄積し,温度を上げると急速に開放され熱エネルギーとなり,黒鉛の温度が急上昇する現象がある(ウィグナー解放)。イギリスのウィンズケールの原子炉事故(1959年10月)はこの原因による。…
※「ウィグナー解放」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」