ギャンブル等依存症対策基本法(読み)ぎゃんぶるとういそんしょうたいさくきほんほう//ぎゃんぶるとういぞんしょうたいさくきほんほう

知恵蔵の解説

ギャンブル等依存症対策基本法

競馬やパチンコなどのギャンブル依存症への対策を進めるために、国や地方公共団体に対して、依存症の予防・啓発や、患者、家族へのケア、支援に関する計画の策定などを義務付ける国の法律。自民党と公明党、日本維新の会の3党が2018年5月16日、議員立法で法案を共同提出し、18年7月6日の参議院本会議で、賛成多数で可決された。7月13日に公布。
法律では、ギャンブル依存症を「ギャンブル等依存症である者等及びその家族の日常生活又は社会生活に支障を生じさせるものであり、多重債務、貧困、虐待、自殺、犯罪等の重大な社会問題を生じさせている」と規定。政府に対して、依存症対策を推進する基本計画の策定を義務付け、都道府県に対しては、政府の基本計画を基に対策推進計画を策定するよう求めている。更に、国や地方公共団体に対しては、家庭や学校、職場などでの教育や啓発、患者やその家族への医療・相談体制の整備、社会復帰の支援、これらに携わる人材の確保、依存症問題に関する調査・研究などの対策を講じることとした。また、5月14日から20日までを「ギャンブル等依存症問題啓発週間」と定めた。
政府は今後、内閣官房長官をトップとする依存症対策推進本部を設け、基本計画づくりに取り組む。
ギャンブル依存症対策基本法は、16年、カジノを含む統合型リゾート(IR)整備推進法(特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律)が公布、施行されたことを受け、各政党が法案の作成を進めてきた。17年2月に日本維新の会が、6月に自民、公明両党と、民進、自由両党が別々に法案を提出した。しかし、臨時国会で衆議院が解散したため、いずれも廃案となった。衆議院議員選挙後も、日本維新の会と自民、公明両党、立憲民主、自由、社民党などが3者別々に法案を提出したが、日本維新の会と自民、公明両党は18年5月、法案を一本化することで合意し、修正した法案を共同提出した。立憲民主党などは法案の一本化に応じなかった。
なお、18年7月20日には、IR実施法(特定複合観光施設区域整備法)が参議院本会議で可決・成立している。

(南 文枝 ライター/2018年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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