クッシング,H.(読み)くっしんぐ

世界大百科事典(旧版)内のクッシング,H.の言及

【外科】より


[今日の外科と将来]
 20世紀に入り,肺結核に対する胸部外科手術がアメリカを中心に発達したが,これと並行して心臓外科が台頭し,1945年には人工心肺装置が開発され,心臓も外科医を遠ざける領域ではなくなった。脳外科の歴史はアメリカのクッシングHarvey Cushing(1869‐1939)に始まるが,今日ではCTスキャンやレーザーの出現により,その適応域は完全に変貌してとどまるところを知らない。消化器外科分野でも,食道癌,膵癌はいうに及ばず,メスを加えることができないといわれた肝臓癌の手術さえも,可能となった。…

【手術】より

…今日では弁置換手術や心筋障害に対するバイパス手術などが日常的な手術として行われるようになり,心臓も外科医を遠ざける領域でなくなった。
[脳外科の発達]
 脳外科は20世紀初頭に活躍したクッシングHarvey Cushing(1869‐1939)を先駆者とする。脳動脈撮影法は日本の清水健太郎,佐野圭司により完成されたものであるが,これは脳腫瘍などの脳疾患の診断に欠くことのできないものである。…

【脳外科】より

…1884年にはイギリスのゴッドリーRickman John Godlee(1859‐1925)がはじめて脳腫瘍の摘出に成功している。その後,X線の発見やその他の補助診断法が開発されるなかで,脳外科は神経学とも密接な関係をもつようになったが,これらを結合させ,近代脳神経外科学を確立したのはアメリカの医師クッシングHarvey William Cushing(1869‐1939)であった。彼のクリニックは世界的に有名となり,1939年に没するまで,多くの学者を送り出した。…

※「クッシング,H.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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