クルスカ学会(読み)くるすかがっかい

世界大百科事典(旧版)内のクルスカ学会の言及

【イタリア語】より

…結局,韻文についてはペトラルカを,散文についてはボッカッチョを模範にすべきだとするP.ベンボ(1470‐1547)らの主張が大勢を占め,14世紀フィレンツェ方言を基盤とする文学語が以後の文学史で標準語の地位を確保することになった。1583年に設立されたクルスカ学会Accademia della Cruscaはベンボの主張した立場を守り,純正主義の拠点となる。同学会の刊行する《イタリア語辞典》(第1版1612)は,擁護するにせよ攻撃するにせよ以後の言語論争において常に言及の対象にされている。…

【イタリア文学】より

…ベンボは《俗語の散文》(1525)のなかでイタリアの文章語の基礎を14世紀トスカナ地方の作家たち,とりわけペトラルカとボッカッチョの言語に置くべきであると主張した。そしてこの主張はフィレンツェのクルスカ学会(1583創立)に支持され,その目的にそって1612年に最初のイタリア語辞典を刊行した。こうして,トスカナ語を基盤とするイタリア語の問題は,国家統一期の国民的文学者マンゾーニによって再確認され,今日にいたるまで,絶えず文章語の論議の的に据えられている。…

※「クルスカ学会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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