世界大百科事典(旧版)内のコブザの言及
【クーブーズ】より
…これはまたチベットのダムニェンと同類の楽器であり,後の中国の三弦つまり日本の三味線の元祖ともいうべき楽器である。また東欧ではコブーズkobus,コブザcobzaなど,いろいろの名称が短い棹のリュート属の撥弦楽器に付けられている。【小柴 はるみ】。…
【ドゥムカ】より
…ドゥムカはスラブ共通語のドゥーマduma(思い)の指小辞。ウクライナでドゥーマは盲目の吟遊歌人コブザーリkobzar’が,バンドゥーラbandura(トルコ名をコブザkobzaというリュート型撥弦楽器)を弾きながら歌う叙事詩で,現在も残存している。ドゥムカはまずポーランドで用いられ始め,モニューシュコやショパンの歌曲にみられる。…
【リュート】より
… 以上ヨーロッパ芸術音楽におけるリュートについて記したが,バルバットからウードの系統を引く楽器は,中近東をはじめ,東欧,アフリカなどで,今日も民族楽器としての盛んな生命を保っている。ルーマニアのコブザcobza,ギリシアのラウトlautoなどが例に挙げられる。【浜田 滋郎】。…
【ルーマニア】より
…踊りの音楽はアクサクaksakと呼ばれる2と3の単位をいろいろに組み合わせた不規則なリズムを特徴としている。 楽器では指孔のない縦笛ティリンカtilincǎ,リュート系の弦楽器コブザcobzǎ,小型のツィンバロム(ツァンバルțambal),バッグパイプ(チンポイcimpoi)が一般的であるが,なかでは,たくさんのパイプを組み合わせて作るパンパイプのナイnaiが有名である。これらの楽器はもっぱらラウタールlǎutarと呼ばれるロマ(ジプシー)の音楽家によって演奏されている。…
※「コブザ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」