ゴドフロア・ド・ユイ(読み)ごどふろあどゆい

世界大百科事典(旧版)内のゴドフロア・ド・ユイの言及

【ゴシック美術】より


【図像芸術】
 シュジェールのサン・ドニ修道院教会は,その装飾においてもロマネスク様式から新方向へむかう端緒を示していた。彼は金工家ゴドフロア・ド・ユイを呼んで〈黄金の大十字架〉をつくらせ,そのエマイユ画像で,キリスト受難の意義を,これと対応すべき旧約聖書の諸説話と合わせて表させた。新旧両約の諸説話を対照的に表現する古い伝統は,ここで内的意味によって結合され,神学的図像になった。…

【モザン美術】より

…まずルニエ・ド・ユイRenier de Huy(生没年不詳)は,リエージュのサン・バルテルミー教会の真鍮製洗礼盤(1107‐18)において,みごとな人体比例と肉付けを見せている。次いで,ケルンで修業したゴドフロア・ド・ユイGodefroid de Huy(1100ころ‐74ころ)は,サン・ドニ修道院院長シュジェールの要請により,黄金の巨大な十字架(1145)を制作するなど,国際的名声を有していた。彼の工房作も含め,12世紀中ごろには銀製の《教皇アレクサンデルの頭部の聖遺物》(ブリュッセル王立美術館),《聖霊降臨の祭壇》(クリュニー美術館),《スタブロの携帯用祭壇》(ブリュッセル王立美術館)など,エマイユを施した多くの優れた金銀細工が制作された。…

※「ゴドフロア・ド・ユイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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