サキブトミル

海藻海草標本図鑑の解説

サキブトミル

からだは円柱状から扁圧した円柱状で,立体的に叉状分枝し,分叉枝はやや不規則に曲がり,枝の先端は鈍円に膨れる。 小嚢は円柱状〜棍棒状をしており,小嚢の頂端は鈍円か平たい。手触りは固くしっかりしている。生体は濃緑色〜暗緑色で黒みがかっている。種小名 「contractum」は「縮んだ,収縮した,短縮した」の意味。クロミルとは一見似ているが,クロミルは平面的に分岐し,枝は曲がらず,枝の先端が細くなっている点で区別できる。また,ミルとも似るが,ミルはより明るい色合いで枝振りも直線的な円柱状をしており,やや柔らかい。

出典｜千葉大学海洋バイオシステム研究センター銚子実験場「海藻海草標本図鑑」

世界大百科事典内のサキブトミルの言及

【ミル(海松)】より

…寒海域を除く日本各地沿岸の低潮線付近から漸深帯の岩上に生育し，世界の暖温帯の海域に分布する。似た種にクロミルC.divaricatum Holmes，サキブトミルC.contractum Kjellman，ナガミルC.cylindricum Holmesなどがあり，いずれも寒海域を除く日本各地に生育する。ミルは地方により食用にする。…

※「サキブトミル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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