世界大百科事典(旧版)内のサンチェス・アルボルノース,C.の言及
【アンダルス】より
…現代スペイン国家の形成に関するイスラムの役割いかんについては,古くからスペインの歴史家の間で論争がある。イスラムの役割を過小にみるサンチェス・アルボルノースClaudio Sánchez‐Albornoz(1893‐ )のような学者もいるが,今日ではアメリコ・カストロAmérico Castro(1885‐1972)が主張したように,イスラムの積極的貢献を認める見解が支配的である。アンダルスはシチリアとともに東西交流の主要な場であったことに変りはない。…
【カストロ】より
…スペインの歴史家,批評家。スペインと中南米の各大学で教えた後,プリンストン,ハーバード両大学でも教鞭をとった。スペイン文化の形成において,キリスト教徒,ユダヤ人,ムーア人の共存が決定的要素であることを説いた《スペインの歴史的現実》(1954)でスペイン史に新たな視点を導入し,それに反対する歴史家サンチェス・アルボルノスと大論争を展開した。またセルバンテス研究家としても高名で,《セルバンテスの思想》(1925)はその後の研究の指針となった記念碑的著作である。…
※「サンチェス・アルボルノース,C.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」