シャルガフの規則(読み)しゃるがふのきそく

世界大百科事典(旧版)内のシャルガフの規則の言及

【シャルガフ】より

…デオキシリボ核酸(DNA)の塩基組成においてアデニン(A),グアニン(G),チミン(T),シトシン(C)は必ずしも1/4ずつということではないが,AとTおよびGとCの量が等しいという関係,したがってプリン(A+G)=ピリミジン(T+C)という関係があることを確証した。このいわゆる〈シャルガフの規則〉は,J.D.ワトソンとF.H.C.クリックによるDNA二重らせんモデル構築にあたり,大きな手がかりとなったが,シャルガフ自身にはノーベル賞は与えられなかった。データより理論が先行する分子生物学の流儀には批判的で,ワトソンを痛烈に評したりしている。…

【DNA】より

…デオキシリボ核酸deoxyribonucleic acidの略称。核酸のうち糖成分がD‐デオキシリボースであるもので,遺伝子の本体をなす。教育や体験によらずに親から子へと自動的に伝わる性質を遺伝形質という。この遺伝形質のもととなり,またそれを親から子へと伝える物質の単位を遺伝子と呼ぶのであるが,遺伝子とは,実は細長い糸のような物質DNAにほかならない。DNAはどの生物のどの細胞にも,その生物の全遺伝情報分だけある。…

※「シャルガフの規則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」