シーラ(読み)しーら

世界大百科事典(旧版)内のシーラの言及

【戒律】より

…教団内部の諚として,一般法や道徳律に先んじて,教団構成員を拘束し,救済の基本条件となる。原始仏教では,戒(シーラśīla)と律(ビナヤvinaya)を分けるのが普通で,律は教団の規則を意味し,男僧250条,尼僧348条の禁制条項を指す。仏滅後の教団で,経典とは別の律蔵として,成文化された。…

【歴史】より


[歴史叙述アフバールの誕生]
 前イスラム時代のアラブの伝承には,部族同士の戦いの伝承アイヤームayyāmと部族の系譜アンサーブanṣābとがあった。メディナにおいてアイヤームはムハンマドの戦いの記録マガージーmaghāzīへと発展し,それはイブン・イスハークによって預言者の伝記シーラsīraへと発展させられた。軍営都市の部族民はそれぞれの部族のアイヤームとアンサーブのほかに,大征服における祖先の功績を氏族・家族ごとに語り伝えていた。…

※「シーラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」