ジュネーブ条約(赤十字)(読み)じゅねーぶじょうやく

世界大百科事典(旧版)内のジュネーブ条約(赤十字)の言及

【赤十字】より

…63年10月26日から29日まで開催された国際会議は赤十字規約を採択し,各国に1社の赤十字社Red Cross Societyおよび赤十字国際委員会の設立を決定した。64年ジュネーブに各国の政府代表が集まりジュネーブ条約(赤十字条約)に調印し,国際赤十字を発足させた。条約には,(1)戦時傷病者は敵味方の区別なく看護されること,(2)看護にあたる人員・資材・施設は中立として保護すること,(3)国際会議開催に尽力したスイスに敬意を表し,スイス国旗の色を逆さにした白地に赤十字を赤十字の標章として用いること(ただし,現在,イスラム教国では宗教的理由から十字を使うのを嫌い,赤新月社Red Crescent Societyという組織名で,赤新月(せきしんげつ)の標章を使っている),(4)加盟国は各国政府の公認した1国1社の赤十字社をつくってジュネーブ条約の完全履行に協力すること,などが規定された。…

【赤十字条約】より

…戦時の傷病兵,捕虜,抑留者などの保護を目的としてジュネーブで結ばれた諸条約の総称。ジュネーブ条約ともいう。赤十字の創始者J.H.デュナンが1862年《ソルフェリーノの思い出》を著し,負傷兵の救済団体の設立と条約による救済活動と保護を訴え,これに呼応して64年スイスはジュネーブにヨーロッパ16ヵ国代表を招請して会議を開き,そこで〈戦地にある軍隊の傷者・病者の状態改善に関する条約〉(1906,29改正)が締結された。…

【内乱】より

…非合法的手段によって政権を奪取しようとする試みの一形態。内戦ともいう。複合民族国家で一民族が自治を要求して武力に訴える場合(分離主義の運動)や,特定の政治的信条の下に集結し,現に政権を握っている勢力に反抗する場合などさまざまな発現形態がある。近代史上の内戦の例としては,アメリカの南北戦争(1861‐65)やフランスのパリ・コミューン(1871)がある。20世紀になるとロシア革命に続いてヨーロッパ各地で社会主義革命政権樹立の試みがなされ,ロシアはもとより,ドイツ,ハンガリーなどで反革命勢力との間で武力闘争が行われた。…

※「ジュネーブ条約(赤十字)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」