スカリゲル,J.C.(読み)すかりげる

世界大百科事典(旧版)内のスカリゲル,J.C.の言及

【古典劇】より

…彼らの時代はいわばフランス古典劇の準備時代であった。一方,アリストテレスの《詩学(創作論)》から新しい演劇理論を生み出そうとする動きがイタリアで起こり,スカリゲルJulius Caesar Scaliger(1484‐1558),カステルベトロRudovico Castelvetro(1505‐71)らの著述がフランスに紹介され,ラ・タイユJean de la Taille(1540?‐1617?),メレJean Mairet(1604‐86),J.シャプラン,ドービニャック師らにより一つの理論体系にまとめあげられていった。それは,(1)悲劇と喜劇の明確な区分。…

【スカリゲル】より

…フランスの古典学者親子のラテン名。フランス名はスカリジェール。ベローナの君主デラ・スカラの家系に連なると信じてこう名のっていた。父ユリウス・カエサルJulius Caesar Scaliger(1484‐1558)はイタリア生れで,前半生は傭兵としてイタリア各地をわたり歩き,1526年南フランスのアジャンに定住して医師となった。そのかたわら,31年エラスムスを非難しキケロの全面的模倣を主唱するラテン語文体論の小冊子を発表して文名をあげ,《詩論》(1561)では,ギリシア・ラテン語の全韻文作品を対象として,一貫した原則に基づいた文学史と文学論を確立しようと試みた。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」