世界大百科事典(旧版)内のチリ硝石会社の言及
【太平洋戦争】より
…現在のチリ北部のアタカマ砂漠地帯のタラパカ,アントファガスタ地方は,それぞれペルー,ボリビア領であったが,硝石,グアノ,銅などの鉱物資源に富み,しかも当時チリと接していたアントファガスタ南部は,19世紀初頭のスペインからの独立以来国境線が未画定で,これらの資源が主としてチリ人によって開発されていたため,紛争が絶えなかった。このため1873年,ボリビアはチリと条約を結んで国境線を画定し,この国境線より北の一部地域で操業するチリ硝石会社への課税を強化しない旨約束し,と同時にチリの力を恐れて極秘密のうちにペルーと対チリ相互防衛協定を結んだ。 硝石の需要は年ごとに高まり,世界的な生産地としてこの地の硝石産業も急速な発展を示すと,78年ボリビアはチリ硝石会社への課税を強化し,これを拒否した同社を接収した。…
※「チリ硝石会社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」