世界大百科事典(旧版)内のテトラドトキシンの言及
【フグ(河豚)】より
…
[フグ毒]
フグは数多い魚の中でも特別の珍味とされているが,ときにはこれを食べて中毒を起こし,死に至ることがある。この毒は田原良純により初めて卵巣から抽出され(1912),テトラドトキシン(現在はテトロドトキシンtetrodotoxin)と命名されたが,その後津田恭介によりC12H19O9N3なる分子式ときわめて特異な構造式が明らかにされた(1962)。これは一種の神経毒で,知覚および運動の麻痺を起こし,重症の場合は呼吸麻痺により死に至る。…
※「テトラドトキシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」