トヌス・パッシオニス(読み)とぬすぱっしおにす

世界大百科事典(旧版)内のトヌス・パッシオニスの言及

【受難曲】より

…12世紀以降は,イエスの言葉vox christiは低い声で荘重に,福音史家evangelistaの語りは中庸の声で,その他の人物と群衆の声turbaは高い声で早目に,それぞれの役柄をわけて朗誦するのが一般的となった。基準となる音高はルネサンスの時代には,ヘ音,音,音に定まり,グレゴリオ聖歌の簡素な読誦形式の一種である〈受難の読誦〉の旋律定式〈トヌス・パッシオニスtonus passionis〉が用いられた。この習慣は今日まで,一部のカトリック教会で昔ながらに守られている。…

※「トヌス・パッシオニス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」