ドン・フアン・テノーリオ(読み)どんふあんてのーりお

世界大百科事典(旧版)内のドン・フアン・テノーリオの言及

【ドン・フアン】より

…ドン・フアン伝説は〈色事師〉と自分が殺した人物の石像を嘲弄して食事に招待する〈石の招客〉という二つの要素からなっている。これら2要素の起源に関しては諸説あるが,まず〈石の招客〉の原型としては,14世紀ころからヨーロッパ各地に散在していた,〈路傍に転がっている髑髏(どくろ)を蹴るとそこに亡霊が現れ,その亡霊を食事に招待する〉という伝説が考えられ,また〈色事師〉のモデルとしては,スペインのペドロ(1世)残虐王(在位1350‐69)の宮廷に出入りしていたドン・フアン・テノーリオという人物が考えられているが,いずれも確実な史的根拠があるわけではない。 以上のような伝説を吸収し,ドン・フアンという人物を文学上の一典型として定着せしめたのがスペインの劇作家ティルソ・デ・モリーナの《セビリャの色事師と石の招客El burlador de Sevilla y convidado de piedra》(1630)である。…

※「ドン・フアン・テノーリオ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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