世界大百科事典(旧版)内のバルドゥスの言及
【注解学派】より
…そこにみられる注釈学派との相違は,何よりも個々の問題に対する集中的な論究と法実務における現下の諸問題への取組みにあり,またそのために,柔軟かつ精緻な解釈および論証方法を盛期スコラ学に助成されて発展させたことである。 この学派は,13世紀前半南フランスで独自の発達をみたローマ法研究の新しい方向を導入したキヌスCinus de Pistoia(1270ころ‐1336)を準備者としながら,バルトルスとその弟子バルドゥスBaldus de Ubaldis(1327‐1400)によって確立され,同時にその学問的頂点に達している。彼らはイタリア諸都市で現実に通用する条例や慣習をも理論的に法として承認し,これらの特別法に対し補充的通用力を有する普通法jus communeがローマ法(およびカノン法)であるとした。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」