ヒプシサーマル期(読み)ひぷしさーまるき

世界大百科事典(旧版)内のヒプシサーマル期の言及

【アフリカ】より

…サハラとは〈不毛の地〉という意味であるから,形容矛盾であるが,その劇的変化を表現するにふさわしい言葉であり,しばしば用いられている。緑のサハラの出現は1度だけではなく,何度かあり,その時期の決定については,研究の進展とともに変遷があるが,7万年前から1万年前にいたる最後の氷期のうちのある時期と,8000年前から5000年前にかけての,いまより温暖な時期(ヒプシサーマル期という)に出現していたことは確かで,それぞれ,旧石器時代人,新石器時代人の活動の場となっていた。このような湿潤期は,上述の諸風系がそれぞれの平均位置を変えたことによって生じたものである。…

【気候変化】より

…長い地球の歴史の間に,たとえばある時代は暖かく,ある時代は寒くといったように,気候は波を描いて絶えず変化している。これを気候変化または気候変動という。これまでの研究によると,さまざまの気候変動の周期が示されている。なかでも,周期11年は太陽活動に対応するもので顕著である。また,35年周期(ブリュックナー周期)は,E.ブリュックナーがカスピ海の水位,アルプス山岳氷河の消長などの変動中に見いだしたものとして有名である。…

【氷期】より

…第四紀更新世のいわゆる氷河時代には,両極のみならず中緯度の平野・丘陵部も広く大陸氷河におおわれた気候の寒冷期があり,そのような時期を氷期という。氷期は現在の気候と同等の温暖気候の時期である間氷期interglacial stageと交代をくり返している。氷期はさらに,現在にくらべれば気温は低く,植生の回復も現在ほどではないにしても温暖化した時期の亜間氷期によって亜氷期に区分される。 第四紀の氷期はドイツのA.ペンクとE.ブリュックナーの研究(1901‐09)により,次のようになっている。…

※「ヒプシサーマル期」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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