ファインマン,R.(読み)ふぁいんまん

世界大百科事典(旧版)内のファインマン,R.の言及

【くりこみ理論】より

…場の量子論で,例えば電荷や電子の質量を求める場合,高次の補正を行うとその値が無限大となってしまう。これを発散の困難divergence difficultyといい,発散の困難を防ぐために,第2次世界大戦後まもなく,朝永振一郎,R.ファインマン,J.シェウィンガーによって独立に考案された処法をくりこみ理論という。古典論においてもすでに点電荷としての電子が自分自身に及ぼす力が無限大になってしまうという発散の困難に直面していたが,この困難は本質的な解決をみることなく物理学は量子力学の形成,さらに相対論的量子論の建設へと進んだ。…

【場の量子論】より

…彼らはくりこみ理論により発散の困難を避け,有限の答えを得ることができた。同じころアメリカのシュウィンガーJulian Seymour Schwinger(1918‐94)も同様な理論を建設し,またアメリカのファインマンRichard Phillips Feynman(1918‐88)はグラフによる計算方法を発明し,これにより電磁現象をきわめて精確に計算できるようになった。 中間子に対しては有効な計算法がなかったが,55年アメリカのゴールドバーガーMarvin Leonard Goldberger(1922‐ )らは,相互作用が局所的に起こるという因果律から導かれる分散公式が実験とよく合うことを示し,中間子を局所的な場で記述することの正しさを確かめた。…

※「ファインマン,R.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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