ベレンガリウス(読み)べれんがりうす

世界大百科事典(旧版)内のベレンガリウスの言及

【聖体論争】より

…しかしパスカシウス・ラドベルトゥスは形質の完全な変化を前提としていたわけで,その意味ではのちにカトリック教会の教義となる〈全質変化〉の先駆者といえよう。11世紀にはスコラ学者トゥールのベレンガリウスBerengariusが上述の第2点,すなわち聖変化をとげたパンとブドウ酒の物質としての変化をめぐって,形質の変化まで想定する必要性を否認し,象徴説に傾いた。教会は第4ラテラノ公会議(1215)で全質変化を教義として定め,それが宗教改革後のトリエント公会議で確認された。…

【フュルベール】より

…フランスのピカルディー地方に生まれて,990年シャルトル大聖堂の尚書となり,1006年同地の司教となった。その大聖堂付属学校を当時の学問研究の中心にまで育て,弟子のトゥールのベレンガリウスBerengariusとともにシャルトル学派をおこした。プラトンの書《ティマイオス》の研究にたずさわり,自然的理性と信仰とは真理認識において等価であると主張したため,従来の教父たちの信仰優位と対立した。…

※「ベレンガリウス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android