ホッパー,D.(読み)ほっぱー

世界大百科事典(旧版)内のホッパー,D.の言及

【イージー・ライダー】より

…ロック・ミュージックと麻薬とヒッピーとベトナム反戦という1960年代末期の〈カウンターカルチャー(対抗文化)〉の象徴として神格化された,いわゆる〈カルト・ムービー(偶像映画)〉。反逆する青春の証明としての〈バイク・フィルム(オートバイ映画)〉《ワイルド・エンジェル》(1966),LSD映画《白昼の幻想》(1967)に次ぐピーター・フォンダ主演の画期的な青春映画で,この映画の製作も担当したフォンダと,監督・共演のデニス・ホッパー(《理由なき反抗》やバイク・フィルム《続地獄の天使》(1967)に出演している)と,BBSという独立プロから製作に加わったバート・シュナイダーの3人がなけなしの金をはたいて自主製作した。〈自由を求めて旅立ちながら深南部のレッドネック(農夫)に虐殺されるオートバイ乗りの主人公たちの根無し草的な生き方と社会からの疎外をわが身に重ねて共感した若い観客たちの想像力をとらえ〉(R.スクラー評)大ヒット,製作費(わずか37万4000ドル)の25倍以上もの配収を上げた。…

【ニュー・シネマ】より

…この表現が初めて使われたのは,アーサー・ペン監督《俺たちに明日はない》(1967)を特集したアメリカの週刊誌《タイム》(1967年12月8日号)の,〈ニュー・シネマ,暴力,セックス,芸術! 自由にめざめたハリウッドの衝撃!〉というセンセーショナルな見出しのなかであった。不況時代のアメリカ中西部の銀行を荒らしまわった男と女の2人組のギャングの短く激烈な人生を描く,この〈アナーキーな暴力〉にみちた青春映画に次いで,やはり〈無法の青春〉を描いたデニス・ホッパー監督《イージー・ライダー》(1969)が,若い観客層を熱狂させて大ヒット。ともに低予算の映画で,ハリウッドの伝統である撮影所システムに縛られずに,ハリウッド育ちではない監督(アーサー・ペンはニューヨークの舞台の演出家出身であり,デニス・ホッパーはリー・ストラスバーグの〈アクターズ・スチュディオ〉の俳優出身である)によって〈自由に〉つくられたことから,ハリウッド=アメリカ映画の概念を打ち破った新しいアメリカ映画として〈ニュー・シネマ〉あるいは〈アメリカン・ニュー・シネマ〉の呼称で総括されることになった。…

※「ホッパー,D.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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