ボールディング,K.E.(読み)ぼーるでぃんぐ

世界大百科事典(旧版)内のボールディング,K.E.の言及

【国防】より

…すなわち,現実に軍事力を行使するという国防は,高度に工業化された都市国家では,きわめて限定された場合を除いて,もはや自己破壊的システムの発動以外の何物でもなくなった。ボールディングKenneth Bouldingはこのことを主権国民国家の無条件的生存可能性の喪失loss of unconditional viabilityと呼んで,新しい紛争と防衛の概念樹立の必要性を説いた(《紛争と防衛》1960)。実際には軍事力を行使しないという,抑止の概念だけが,抑止は失敗できないという前提のもとで,核戦略論を中心とする国防概念を引っぱりまわしている。…

【ソシオ・エコノミックス】より

…しかし,社会諸科学はそれぞれ独立したものとして論じられる傾向にあるため,社会的事実の一側面つまり物質的・技術的側面に関する部分的な研究として経済学を位置づけ,それと他の諸側面に関する研究とを総体的に関連づけるような試みは少なかった。このような個別諸科学の孤立性を反省して諸学の協同をはかろうとするのはK.E.ボールディングのシステム論,J.K.ガルブレースやK.G.ミュルダールの文明論などであるが,とくにT.パーソンズは,A.マーシャル,J.シュンペーターおよびJ.M.ケインズの経済学に含まれていた社会的要素を独自の社会学的分析装置によって明示化することを通じ,経済と社会の関係を理論的に究明しようとした。しかし今までのソシオ・エコノミックスは,社会諸科学の既存の成果を基本的に是認したうえでの協同研究という意味で,学際的interdisciplinary接近に属するが,それら既存の成果はさまざまのイデオロギーを伴っていることが少なくない。…

※「ボールディング,K.E.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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