マントルプリューム(英語表記)mantle plume

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マントルの深部から上昇してくる高温の物質の流れで,比較的細い (直径は数百 km程度) 円柱状の流れと考えられている。ハワイ島などいわゆるホットスポット火山はこのマントルプリューム地表へ沸出してくる地点と考えられている。デカン高原などの玄武岩台地もこのプリュームの活動により形成されたと考えられており,大陸の分裂の原因となったと主張する説もある。プリュームの発生源としてマントルとコアの境界を想定し,コアの運動がプリュームの発生に関係があると考える人が多いが,まだ不明な点が多い。最近の地震波による地球内部構造の研究によって,プリュームが確認されたと考える研究者も多く,地球内部の運動はコア付近からのプリュームの運動 (プリュームテクトニクス) によって支配され,地表付近の運動はプレートテクトニクスによって支配されるとする説も有望視されている。

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世界大百科事典内のマントルプリュームの言及

【天皇海山列】より

…これらの海山の多くはギヨーで,玄武岩からなる。ハワイ海嶺から天皇海山列にいたる海山の成因は,マントルプリュームとプレート運動により説明される。地球表面にはアセノスフェアからたえず熱対流が上昇している地点(マントルプリュームまたはホットスポット)があり,ここでは常にマグマが生産され火山活動がおこっている。…

【ホットスポット】より

…ハワイ諸島のようにプレート内部の孤立した地点で起こっている火成活動のこと。マントル深部(もしかするとマントル核境界)から,風のない時に線香やタバコの煙がまっすぐ上に立ち上るように,重力に逆らって線状に上る熱的上昇流(マントルプリュームmantle plume)によって海底リソスフェアのごく狭い地点が熱せられてとけ,マグマ溜りを生ずるためであると考えられる。マントルプリュームの径は数km以下で,長さは100kmをこえ1000kmにもおよぶこともあるらしいが,そのような上昇流がマントルにおいて熱的に安定なことは理論的にも示されている。…

※「マントルプリューム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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