世界大百科事典(旧版)内のムイの言及
【エゾアワビ】より
…成長が低温のために遅いので,幼貝を採取し,暖かい南方へ移殖して養殖効率を高めることが行われ,また北海道では渡島半島の南西岸に分布しているが,これをこの種が分布していないが,餌となる褐藻類が繁茂している寒流域の内浦湾に移殖して成果をあげている。暖流系のエゾアワビと寒流系のオオバンヒザラガイの分布の違いについては,エゾアワビがムイ(オオバンヒザラガイ)と戦って大敗して,ムイ岬(恵山岬)以北にはすめなくなったというアイヌの民話がある。9~10月ごろ産卵し,1年で3cm,2年で5cm,4年で7.5cmに成長する。…
【オオバンヒザラガイ(大判石鼈貝)】より
…寒流域に分布し,潮間帯より水深600mに及ぶが浅いところに多い。アイヌ語でムイといい,エゾアワビと争い戦って,エゾアワビを敗走させたので,ムイ岬(恵山岬)より北にはエゾアワビが分布しないという民話がある。外套膜の表面の粗い皮をそぎ落として白い肉を食用にするが固い。…
※「ムイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」