世界大百科事典(旧版)内のラマッスの言及
【人面獣身像】より
…以後,このような存在(牡牛形怪人)はアッカドを経て,アッシリア,アケメネス朝ペルシアの美術に継承された。その最も完成した形態はアッシリアの宮殿の門を飾っていた一対の人面有翼牡牛像で,アッカド語でラマッスlamassuないしラマストゥlamastuと呼ばれ,僻邪,吉祥,豊穣をつかさどる精霊の像といわれる。これは,知性を象徴する人間(頭部),鳥の王たるワシ(両翼),豊穣・富を代表する家畜の典型的存在たる牡牛の身体(ときには,さらに砂漠の支配者たるライオン)を合成することによって,超絶的な威力・魔力を表象している。…
【スフィンクス】より
…翼をもつ女性のスフィンクスであり,ほかにも同種の小型の装飾品が見つかっている。有翼の空想的動物はほかにもあり,その代表はアッシリア王宮入口におかれた巨大なラマッス(人頭有翼獣像)である。その人頭には三重に牡牛の角がついているが,身体は明らかにライオンである。…
※「ラマッス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」