ルベック(読み)るべっく

世界大百科事典(旧版)内のルベックの言及

【バイオリン】より

…その発祥の地についても諸説があるが,現在のところ中央アジア起源説が有力である。ヨーロッパでは11世紀ころから,洋梨形のルベックrebecや胴にくびれのあるビエルvielleなどの擦弦楽器が使われ始めていた。ルベックがその後大きな発展をみせなかったのに対し,ビエルは15世紀にはビオルと呼ばれるようになり,ソプラノ,アルト,テナー,バスの音域の楽器からなる一族を形成して,ルネサンス期の重要な合奏弦楽器となった。…

【フィドル】より

…語源は中央アジアに求められ,10世紀に西南アジアを経て南ヨーロッパに弓で弦を摩擦する奏法が伝えられるまでは,撥弦楽器にも同系の名称が用いられていた。11世紀中ごろには種々の弓奏楽器がヨーロッパで広範囲に使用され,小型のレベックrebec(ルベックともいい,一木作りで細い洋梨形)に対して大型のものをフィドルといったとする説があるほか,当時の弓奏楽器中形態の明らかなトランペット・マリーン(細長い箱形),ハーディ・ガーディリラ,レベック以外は総じてこの名称が用いられることもある。フィドルの形状は上下の板と側板から成る箱形の胴と,明確に分かれた棹,および板状の糸蔵に前方に向かって挿し込まれた糸巻で特徴づけられる。…

※「ルベック」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」