ロサンゼルス・スモッグ(読み)ろさんぜるすすもっぐ

世界大百科事典(旧版)内のロサンゼルス・スモッグの言及

【煙】より

…歴史的にロンドン・スモッグが有名で,これは石炭の燃焼で生じるばい煙と硫黄酸化物が中心となって生じる黒い濃霧で,1952年12月には4000人以上の死者を出した。また,自動車排気中の汚染物質が太陽光線の作用をうけて生成する白いスモッグをロサンゼルス・スモッグといい,55年の夏には300人以上の死者を出したという。このような大気汚染で問題になるのは粒径が10μm以下の浮遊粒子状物質で,ダスト,ヒューム,ミストに分類される。…

【スモッグ】より

…スモークsmoke(煙)とフォッグfog(霧)との合成語。デ・ボーH.A.Des Voeuxによって作られ,1905年イギリスで初めて公に使われた。第2次世界大戦後からよく使われるようになり,日本でも55年ころに新聞紙上で使われ始めた。学問的な定義はなく,狭義にはばい煙で汚れた霧を意味し,後に述べるロンドン事件を象徴することばであった。近年は,気象上の視程が減るという大気汚染の状態を指すことばとして広義に使われ,とくに光化学スモッグを指す場合が多い。…

【大気汚染】より

…大気中にある大気汚染物質が原因となって,人間や動植物の生命活動,建築構造物や各種材料,土壌,水圏,気圏に変化が生じ,その結果,人間社会の生産活動と再生産活動に悪影響が生ずること。これは,人間にとっての生活および財産の正当な享受が妨げられる状態を強調したものであるが,最近ではさらに広義に,植物,動物,土壌,地形,気候および水理の組合せである生態系の安定性が,人間社会の生産,流通,消費の各過程で排出される大気汚染物質によって急速に妨害されることと定義されるようになった。…

※「ロサンゼルス・スモッグ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」