世界大百科事典(旧版)内の一子残留制の言及
【兄弟∥姉妹】より
…とくに兄弟間の長男と次・三男の生得的身分的地位の差異を本分家関係にまで拡大したものであり,ここに認められる兄弟関係の著しい特徴は,本家を相続するものと分家を創設する次・三男の差である。この差は一子残留制を基本とする日本の直系型家族において一般的であり,通過儀礼などの遂行にあたってこの差がよくあらわれる。これに対して均分相続制は兄弟間の格差をつけない相続制度であり,位牌祭祀形態のひとつである〈位牌分け〉(親の位牌を子ども全員がもつ慣行)もこれに類似した意味をもつといえる。…
※「一子残留制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」