一銭ぞり(読み)いっせんぞり

世界大百科事典(旧版)内の一銭ぞりの言及

【髪結】より

…これは享保年間(1716‐36)に髪結仲間が公儀に差し出した《壱銭職由緒之事》によると,三方原(みかたがはら)の戦のさい髪結職の北小路藤七郎なる者が徳川家康の危急を救って賞されたことに由来するとしている。しかし実際は,髪結発祥期に路傍に床を置き,通行人の求めにより月代をそり,髪を結ったときの賃銭が1文で,一文ぞりと呼ばれたことに起因し,それから一銭ぞり,一銭職となったものと考えられる。髪結銭は天保改革(1842)前の28文が標準で,月に15度結いが400文,6度結いは148文の定めであった。…

※「一銭ぞり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」