世界大百科事典(旧版)内の万字繫ぎの言及
【卍】より
…【吉岡 司郎】
[卍文]
文様としての基本形は十字形の各先端が直角に曲がったもの(十字)。変化形が多く,先端が渦巻状となるもの,四つ巴の図と地が反転した形のもの,左万字,右万字の各先端がさらに屈曲し連続文となった万字繫ぎ(まんじつなぎ),万字崩し,数本の平行線から成る万字文,ギリシアの怪物ゴルゴンと組み合わされ,ゴルゴンの膝走り文(ひざばしりもん)と呼ばれるもの,幾何学文様化した鹿を万字形に構成したもの,全体を菱形に変形したもの,などがある。鉤十字を含めた文様としての万字の歴史は古く,前3千年紀のメソポタミアのスーサ出土の彩陶をはじめ,ギリシア,ローマ,インド,中国など古代文明の栄えた各地域で見つかっている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」