《三井家憲》(読み)みついかけん

世界大百科事典(旧版)内の《三井家憲》の言及

【三井家】より

…家系としては長男家の優位性を保ちつつ,これら男系の単独相続によって継承される複数家系全体の結合が三井家である。 この〈家〉を維持するための定律が江戸期には《宗竺(そうちく)遺書》(1722年北家2代高平制定),明治期以降には《三井家憲》(1900制定)であった。これは三井家の構成,家産の持分とその果実配分,同族の義務等の実際的な規定であり,商家家法としては家訓的比重が小さいのが特徴である。…

【三井財閥】より

…日清戦争後へかけて,中上川(なかみがわ)彦次郎を重役とする三井銀行は5大都市銀行のトップを切り,益田孝の下で三井物産は石炭・綿花・綿糸・生糸・機械等を基軸商品に総合商社へ飛躍し,また団琢磨の下で三井鉱山は石炭採掘を中心に三池から筑豊へ進出し,これらの多角的事業部門は資本所有者三井家同族会によって有機的に統轄されていた。1900年三井家は顧問井上馨の指導で穂積陳重(ほづみのぶしげ)が起草した三井家憲を制定した。家憲に基づき三井同族11家の身分・財産・事業・生活等が規定されて資産の共有体制が確定し,同族集団による資本の閉鎖的独占所有を基礎とした財閥が成立をみた。…

※「《三井家憲》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android