世界大百科事典(旧版)内の三権分立主義の言及
【国会】より
…しかし最近では,憲法における国会,内閣,裁判所の権限とこれら三権の相互関係をふまえ,国会は三権の間の総合調整作用を営み,国政の決定で指導的な統合的な地位を占めるという見解が有力になってきている。その見解によれば国家機関が並列関係にあって相互の抑制・均衡をたてまえとする,伝統的三権分立主義のみかたは,国会の〈国権の最高機関〉性を軽視しがちとなる。権力分立主義は,国民主権の原理の下では,国民に基礎を置く機能的分立にすぎないものであるから,国民主権理念の直接的反映である国会の最高機関性は,権力分立原則に対して優位的に考えられるべきこととなる。…
※「三権分立主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」