上林の賦(読み)じょうりんのふ

世界大百科事典(旧版)内の上林の賦の言及

【司馬相如】より

…梁王の死後,失職して四川の臨卭(りんぎよう)に帰り,不遇をかこっていたが,やがて〈子虚の賦〉が武帝の目にとまって,都に召し出され,宮廷文人の列に加わった。彼の文名を決定づけたのは,長編の韻文〈天子游猟の賦〉(《文選》では〈子虚の賦〉〈上林の賦〉の2部に分けられる)で,武帝の上林苑とそこにくりひろげられる天子の狩猟のさまを,壮麗な美文で描きあげる。漢を代表する文学様式〈〉は,事実上この作品によって完成された。…

【中国文学】より

…賈誼(かぎ)の〈鵩鳥(ふくちよう)の賦〉のごとく,人間の運命についての思索を重々しいスタイルで表現する。その二は記述的な賦で,その代表的作品は武帝の大庭園を描いた司馬相如(しばしようじよ)の〈上林の賦〉と長安・洛陽の都を描写した班固の〈両都の賦〉である。いずれも対句を多用し,きらびやかな文字をつらね,多数の事物を列挙して壮麗な大建築に似た構成を示す。…

※「上林の賦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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