世界大百科事典(旧版)内の並行モンタージュの言及
【イントレランス】より
…夫を無実の罪で捕らえられ,生まれたばかりの子どもも奪われて〈施設〉に預けられてしまう女性(メー・マーシュ)を描く現代アメリカ編〈母と法律〉に,古代バビロニア編〈バビロンの崩壊〉,古代エルサレム編〈キリストの受難〉,中世フランス編〈聖バルテルミーの大虐殺〉という三つの異なる時代の歴史的事件のエピソードをつけ加えて,人間の不寛容の事実を描く。グリフィスは時代から時代へと渡る編集(エイゼンシテインはこれを〈並行モンタージュ〉と呼んだ)によって四つの物語を同時進行させた。製作費は150万ドルとも250万ドルともいわれ,使われたネガフィルムが10万mに及び,古代バビロニア編のセット(6階建ての石造建築で奥行きが2kmという空前絶後の豪華セットで,撮影終了後,解体するのにも金がかかりすぎるためにそのまま放置された)製作費だけでも65万ドル,中世フランス編のエキストラ2500人のために宿泊施設とロケ地を結ぶ鉄道を敷いた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」