世界大百科事典(旧版)内の中古漢語の言及
【中国語】より
…特に《詩経》以後は,それが世界文学の中でも最も早く〈押韻〉の技法を豊富に取り入れることを知った文学であるだけに,漢字の〈諧声(かいせい)〉,〈形声〉,あるいは〈仮借(かしや)〉の技法とも合わせ,かなり明確な音の体系を構成して見せることもできる。 中国の研究者は中国語のこの時代の形態を,スウェーデンのカールグレンの命名chinois archaïqueの訳として〈上古漢語〉,601年隋の陸法言の《切韻(せついん)》により,単なる枠組みとしてより以上に〈反切〉による音の指定まで得ていっそうよく把握できるようになった時代のそれを同じくカールグレンの命名であるancien chinoisによって〈中古漢語〉と呼んでいる。すでに粤方言を紹介しながら〈中古〉の音韻体系に触れ,また日本の〈漢音〉にも言及した。…
※「中古漢語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」