世界大百科事典(旧版)内の中間相の言及
【金属間化合物】より
…金属元素と金属元素との間に形成される化合物で,金属的な性質を示す固体結晶である。化合物といっても気体分子化合物とはまったく異なり,合金の構成要素(相)の一つとして金属材料の組織の中に出現する固相であるので,中間相intermediate phaseという呼び方もある。単純な原子価の考え方が適用できない結晶も数多く含まれる。…
【固溶体】より
…一般の固溶体ではふつうA,B原子の配列に規則性はなく,不規則固溶体あるいは無秩序固溶体と呼ばれている。2次固溶体と金属間化合物をまとめて,1次固溶体に対して,中間相intermediate phaseと呼ぶ。また,金属工学では混晶(図3)という場合に,たとえばInxGa1-x・Asのように化合物結晶の特定の格子点が2種以上の原子によって占められるものをさすこともある。…
【析出硬化】より
…
[GPゾーン]
合金の融点をTm(K)としたとき,Tm/2以下の低温度で時効処理しても,平衡状態図に示された安定相は容易には生じない。溶体化処理・急冷後,低温で時効処理をするとGPゾーン(ギニエ=プレストンゾーンGuinier‐Preston zoneの略)と呼ばれる準安定相をまず生じ,その後中間相が形成される。GPゾーンの結晶構造は母相と同じであり,見掛け上一種の溶質の偏析のように見えるため,GPゾーン形成による硬化を析出硬化から除外して考える立場がある。…
※「中間相」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」