丹波杜氏(読み)たんばとうじ

世界大百科事典(旧版)内の丹波杜氏の言及

【清酒】より

…これにより灘酒の品質は向上し,1815年(文化12),生産高で伊丹酒を抜いた。宮水(みやみず)と呼ばれる鉄分の少ない西宮の湧水と良質な播州米(ばんしゆうまい)を原料にし,現在の兵庫県多紀郡篠山(ささやま)町を中心とする酒造出稼ぎの農民集団〈丹波杜氏(たんばとうじ)〉の技術と労働力に恵まれ,灘酒は以後現在まで生産高において第1位を保っている。 1874年政府が招聘(しようへい)した英人R.W.アトキンソンにより,酒造に初めて科学のメスが入れられて以来,伝承的技法がしだいに科学的に解明され,醸造用水の処理,加工の方法も開発されて,現在では全国いたるところで良質な清酒がつくられている。…

【丹波国】より

亀山藩も1664年に宇津根(現,亀岡市)に筏運上番所を設けている。中期以降亀山の寒天,何鹿郡梅迫(うめざこ)(現,綾部市)の黒谷和紙も特産品となり,篠山藩農民による摂津灘方面への百日酒造出稼は丹波杜氏として有名。 上方の商品経済の侵食を受けて,慢性的な財政困難をきたしていた各藩は,大坂の商人より多大な借金をする一方,農民に対しては種々な形で増税を試みた。…

※「丹波杜氏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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