乳児先天梅毒(読み)にゅうじせんてんばいどく

世界大百科事典(旧版)内の乳児先天梅毒の言及

【性病】より

… 先天梅毒は,妊娠中の母体が梅毒トレポネマに感染しているために,胎児にも梅毒トレポネマ感染が及んだものをいう。出生直後から梅毒の症状を示すものを乳児先天梅毒,4~5歳以後になって梅毒の症状が出現するものを晩発性先天梅毒という。 梅毒の治療にはペニシリンを中心とする抗生物質療法が行われ,ペニシリンが使用できないときにはエリスロマイシンやテトラサイクリンによる治療が行われる。…

【梅毒】より

…梅毒トレポネマ(ニコルス株トレポネマ・パリズムTreponema pallidum)を病原体とし,慢性の経過をたどり,循環器系ないし中枢神経系まで侵される性病。出生後に感染したものを後天性梅毒,胎児が子宮内で感染したものを先天性梅毒という。 性病は,近代の細菌学の発達によって,それぞれの病原菌が確定されるまでは,正確な区別がなされていなかった。梅毒が他の性病と区別されるようになったのは,1905年にF.R.シャウディンとホフマンErich Hoffmann(1868‐1959)により梅毒トレポネマが発見されて以後のことである(はじめスピロヘータ・パリダと命名,のちにトレポネマ・パリズムと改称)。…

※「乳児先天梅毒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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