世界大百科事典(旧版)内の事実上の後見の言及
【後見】より
…このように後見は親権を補充する制度であるから,後見の内容は親権に準じ,ただ,後見人には親のような無私の愛情を期待するのが無理であるから,親権の場合と違って後見監督の制度がおかれているのである。しかし,後見が開始したといっても,実際上は,必ずしも後見人が決められるわけではなく,親類などが事実上未成年者のめんどうをみてやっている場合が多い(事実上の後見)。ただ,15歳未満の未成年者が養子にいくとか,未成年者所有の不動産を売却するとか,死亡した親権者の保険金を受け取るとかの場合に,はじめて法律上,法定代理人が必要となり,後見人選任がなされるのが普通である。…
※「事実上の後見」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」